バキ

今週の『バキ』でついに擂台祭、日中チーム対抗戦終了。以下ネタバレにつき白文字で書きますので大丈夫な方だけ文字をドラッグして色を反転させて読んでください。
ところどころリンクワードのとこだけ浮き上がってますが…(笑)


今週は「ずっる〜〜〜〜……」な郭の屁理屈の回でしたが、勇次郎の背に鬼の貌を見た回の時点で郭はこの勝負を「狩る者vs餌の戦い」だと宣言しているので、この発言の伏線による前提ありきで考えれば、確かに自然界の生存競争の論理においては「逃げおおせて生き延びた餌の側の勝ち」ですね。
「わ〜〜〜っ」って驚く海王たちが、いかりやを見た時のドリフメンバーみたいでウケました。


しかし今回の勇次郎vs郭海皇戦、ずっと思ってたんですが郭の「武」の強さ描写には若干矛盾点があったんですよね。
郭は若い頃は筋肉主義の戦闘スタイルで、しかし「理合い」の使い手に出会って以来その体を武術体型へと変えて「箸を重く感じるようになった頃に理合いを極めた」…とのプロフィール。


ということはつまり、百年前の擂台祭で海皇にのぼり詰めた時の郭はムキムキ筋力至上主義のオリバ型ファイター。
後に技術型ファイターに転向した後の郭が改めて大会等に出て、現在の彼が使う理合いや消力等の技術が中国武術界最強だと証明したような実績はどこにも書かれていないわけです。


いずれにせよ事実として郭は勇次郎相手に戦い抜いた凄い奴だったのだから、こんな事をほじくり返すべきでは無いのでしょうが…『バキ』のようにひたすら興奮にのめり込んで読みたい作品の場合、そんな些細でどうでもいい矛盾点のせいでキャラの強さ描写に不純物が混じってしまうのが勿体無い。燃える試合内容だっただけにその一点だけ惜しかった今回の一戦でした。