ウルトラマンマックス 『第三番惑星の奇跡』

三池崇史監督担当の回、ひとつ目。
朝からウルトラマン観て泣くとは思わなかったよ…。
映像作品を観てグスグスいったり涙ポロポロすること自体何年ぶりかのような気がする。
前の2回、ゼットンとキングジョーを上原正三氏脚本で満を持して作った作品が正直言ってイマヒトツな出来だったのに対し、「マックスは新規怪獣の回でも面白く作れるんだ!」ということを見せてくれた回だったと思います。
プロット自体は聞いた時点で最後まで予想がつき得るようなもの。メインとなる少女の境遇も今のご時世下手すれば「ベタ」だと鼻で笑われかねない設定です。
しかし平成の作品にありがちな「奇をてらった予想の裏切り」に頼らないそんな内容でも、映像の見せ方とカット割りのタイミング、出演者の演技といった演出次第でこれほどのものになるもんですね。
冒頭で盲目の少女の境遇を説明するシーンの巧みな構成、完全生命体イフ初期形態のウルトラ怪獣には珍しい奇形体型で歩む姿のおぞましさ、マクシウムカノンすら吸収習得し際限無く強大になっていくイフとの興奮のバトル、拳震わせ悔恨の表情を見せて敗走していくマックス、世界の終末かとばかりに破壊されゆく街…その中を裸足で歩む少女の祈り。そして…
…とか言葉で色々評論するよりも、もうこれは実際に観るより他に無いっていうこれほどの作品は滅多に無いものです。この話が入ってる巻のDVDは相当売れることでしょう。俺も絶対買うし。
すごいぞ三池監督。来週の爆笑編も超期待。