ハートウォーミングな『シャイニング』

最近めっちゃ笑ったのがこれ。
編集次第でシャイニングもこんなにヒューマンドラマ
なんてウソつきな予告編だ…(笑)

アイディア苦に苛立つ三流小説家、父ジャック。父親の愛情を求める、無邪気な少年ダニー。
すれ違ってばかりであった家族が、休業期のホテル管理を任されたのをきっかけに、いつもとちょっと違う共同生活の中でやがてお互いの大切さに気づき家族の絆を取り戻していく…そんな心暖まる5ヶ月間の物語。
『シャイニング』。それはあなたの心の中にもあるはず…

て感じ?ウソにも程がある!!(笑)


依頼人のおっさんに坊主のおっちゃん、有名な車キコキコや幻影のパーティー風景、どれもこれも元作品映像でキューブリックが完璧に計算して作り出した凍てつくような空気感を知っていればいるほど、その使い方のギャップに爆笑します。
奥さんなんて元はあんなに神経質で追い詰められた感じのオーラが出ていたのに…
個人的に一番爆笑したのは空撮シーンの使い方とそこからの流れ。
何、この「さあ、新しい日々が始まる…」みたいな爽やかさ(笑)!
本当に編集次第でこんなありがちドラマ風なホンワカ映像になるもんだな。ナレーションも本職さながらの声だし、この映像作った人はかなりの才覚です。
もしあの有名な赤い濁流の予告編のかわりにこれが当時の劇場で流れていたら…とバカな想像すらしてしまうほどの出来。
同じ系列で紹介されている恐怖映画風タイタニックやウエストサイドストーリーも面白いけれどちとフラッシュバック的短カットにばかり頼りがちな感があり、このシャイニングが巧妙さでは一番だと思います。